February 07, 2012

ラブコメ

ラブコメを書こうと思った。それっぽい設定とあらすじを三十分で作り上げ、それから三日、夜を徹して風呂にも入らず、執筆に没頭した。
ある程度の分量になったので、途中で読み返してみたのだが、何故だろう、どこにもラブとコメが見当らない。これはまだ導入部分なので仕方ない、物語が進めば自然とラブもコメも生まれてこよう。導入にしては些か冗長だが、後でばっさりカットしておけば問題はないだろう。そう考え、また書き進める事にした。
さらに二日経った今、ラブコメであるはずの物語には、ラブもコメもその兆しすら見えない。相変わらず風呂にも入っていない。目の前のディスプレイには、鬱屈した男女の、希望もなく、展望もなく、ただ退屈さに耐えるだけの、遣り場のない性衝動と不信と欺瞞に満ちた日常が延々描か……死にたい。