December 28, 2011

今年観た映画を大いに語る

今年観たのは、デンデラとけいおん!の二作。僕としては多く感じるのだけれども、多いか少ないかと言ったら普通くらいだろう。両方とも、まさか観に行く事になるとは思ってなかった。
映画の面白さというものが判りかねるので、何を言っても、映画好きには笑われたり怒られたりするだろうが、こればかりは仕方ない。そんな事よりまず、映画館まで二度も足を運んだ事を褒めて貰いたい。

デンデラ
 口減らしの為に村から捨てられた老婆達が絶望に抗う為に作り上げたデンデラという共同体が、クマという圧倒的な暴力に蹂躙され崩壊してゆく中、望んだわけでもないのにデンデラに投げ込まれてしまった一人の老婆が、個としての意志を獲得する話。
 それまでは村民Aという役を何の疑問も抱かないまま生きてきたお婆ちゃんが、自らの生きる意味といったそんな感じのものを主体的に作り上げ引き受けるに至るあれやこれやを描いたみたいな、そんな文学的な映画だったはず。最後の爆発はいらないと思った。

けいおん!
 女子高生五人組がいちゃいちゃしながらロンドンを観光して、背伸びをせず自分らしくあることの大事さと、同じ時間を過ごしてきた友達の大切さに気付く話。いちゃいちゃ八割友情二割といった配分で、ちゃっちゃと話を進めて貰いたかったところだけれど、しかしそういう映画なんだと思えば、文句を付けるべきところでもないのかもしれない。
 頭を悩ます難解な展開もなく、シンプルでわかりやすいいい話である。何回も観る人のためでもあるんだろう。ユーザーフレンドリーである。

 中高年のおばさまばかりのデンデラ、若い男性中心のけいおん!という客層の対照的なところなども興味深かった。この二つの映画作品を比較してみるのも面白そうだが、忙しい上に面倒臭い。誰かやればいいとは思う。
来年はどんな心躍る映画を観られるのか、今から楽しみである。